記録管理学会震災復興支援委員会

ニューズ・レター 第1号 (19952)

(ホームページ編集者注:上記標題は原紙には表示されていません)


記録管理学会員の皆様へご挨拶とお願い

 

記録管理学会震災復興支援委員会委員長 高山正也
(記録管理学会副会長、慶應義塾大学教授)

 

 今般の阪神・淡路大震災に際し、不幸にして被災された会員各位に記録管理学会の全員を代表して、心よりお見舞い申し上げます。現在までの調べでは、会員の中になくなられた方がおられないようなのは不幸中の幸いでありますが、家や家財・財産をなくされたり、職場が被害を受けたり、精神的に耐え難い苦痛を受けたりした方が数多くいらっしゃいます。これらの皆様方にご同情とお見舞い申し上げるとともに、決して挫けることなく、力強く立ち上がっていただきたいと心より念願するものであります。また、記録管理学会の全会員も等しく被災された方々を全力で応援して行きたいと考えておられることと確信しております。
 未曾有の大震災の悲報に接し、私たちの記録管理学会としても被災された会員の方々の窮状を思い、それらの方々の健康と生活、職場の復旧、記録物や資料の修復などに少しでもお役に立ちたい、お手伝いしたいと考え、その行動の可能性を探って参りました。直ぐにも被災地に参り、直接その安否を確かめたいとも思いましたが、被災直後の混乱した救急活動の中に我々が立ち入ることははばかられ、先ず、状況の把握をと考え、現地の救援団体と接触を試みて参りました。2月に入り、現地のNGO救援連絡会議から「文化情報部門」をようやく発足させられる状況になったので、お出でいただいてもよいとの連絡を受けました。そこで、とりあえず記録管理学会の第1次震災状況調査団として、直ぐに連絡のついた戸田理事、会員の末吉氏、及び図書館用機器・用品・図書館建築の専門家からなる7名のボランタリー・グループが2月7日に現地に赴きました。
 地震から3週間が経ち、一通りの落ちつきを取り戻した現地ではありましたが、震災のひどさ、すさまじさはやはり現地でなければ理解できないことを実感させられました。あのファッショナブルな観光都市神戸の面影はありませんでした。目の前には私の幼心に焼き付いた昭和20年の街の様子が再現されていました。人々はヘルメットを被り、「疎開」という言葉が復活し、移動は2本の足だけが頼りで、バスに乗るには2~3時間も行列しなければなりません。昭和20年と違っているのは、通れる道路が救援物資と工事用の車両で埋め尽くされていることと、近隣地区を始め全国からの救援や連絡に大勢の人々が押し掛けてごった返していることです。これらは一見、被災者を勇気づけているようにも思えますが、戦災時と異なり、「なぜ自分たちだけが」とも思いたくなるでありましょう。これらのことをも含め、表面的な復旧・復興に加えて、息の長い内面的な立ち直りのための支援が不可欠であると痛感しました。
 この状況をふまえて、記録管理学会では2月17日に緊急の臨時理事会を召集し、当面の対策として、今時の震災復興を支援するための活動のセンターとなる委員会を設置し、この委員会を母胎に義捐金の募集やボランティアとしての人材の派遣等の具体的支援策の実行、被災状況についての情報交換等を行うことを決定いたしました。なお、この委員会の名称は「記録管理学会震災復興支援委員会」とし、委員長に高山正也が理事会より指名されております。委員会の構成メンバーは会員より広く募集する予定で、まず副委員長には戸田理事を委嘱しました。そこで、会員各位におかれては今回の震災で被災された会員仲間の方々に思いを馳せていただき、次の各項目について、ご厚情とご芳志を賜りたくお願いいたします。
(1)義捐金をお寄せ下さい。
 1口1,000円とし、何口でも結構です。文末に記載の銀行口座にお振り込み下さい。なお、振込手数料は各自でご負担下さい。領収書は銀行の振り込み書(領収書)をもって代えさせていただきます。
(2)ボランティアとして震災復興支援委員会にご参加下さい。
 活動内容は委員会委員として、ニューズ・レターの編集・発行・発送、委員会業務の各種連絡、被災職場の復旧手伝い、等です。事務所や会議室等のご提供も有り難いと存じます。
(3)会員の被災と救援要請についての情報、関連機関・施設の状況調査、さらに当委員会の活動についての建設的御提言などもお寄せいただけると幸いです。
 記録管理学会は記録物や情報の蓄積・保存の問題を主たる研究テーマの一つにしている学会であることはご承知の通りです。今回の震災では同じ業務や研究に携わる仲間の人たちが被災しただけでなく、多くの蓄積され、保管・保存中の記録類が損傷を受け、その修復や伝承にも問題が生じています。この苦難の時にこそ、同じ学会に集う仲間として、助け合い、連帯の気持ちを新たに、復旧・復興のお手伝いをし、復興がなった暁には、この不幸な経験の中から新たな記録類のより安全な保管・保存や修復に関する理論や知識の体系が構築できればと考えます。
 重ねて、被災された会員各位にお見舞いを申し上げ、一日も早い立ち直りのために奮闘されることを祈念し、それを支援するための会員各位のご厚情とご芳志をお願いしてご挨拶に代えさせていただきます。

 記録管理学会震災復興支援委員会への義損金を受け取るための銀行口座を開設いたしましたので、ご連絡いたします。

 口座開設銀行:さくら銀行三田通支店

 口座名   :記録管理学会震災復興支援委員会(略称 キロクカンリ・シエンイインカイ)

 口座番号  :6501002(普通預金口座、店番号623)

 この口座の代表名は高山正也の名義で登録し、委員会の所在地は慶応義塾大学(東京都港区三田)高山正也研究室にしてあります。


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